プロジェクト発信型英語プログラム

PEPの理念と歴史

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プロジェクト発信型英語プログラムProject-based English Program, PEP)は、1990年に発足した慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(SFC)で鈴木佑治を中心に考案され実装された英語プログラムです。

SFCは当時最先端のICT (Information Communication Technology)を駆使して、全ての授業をプロジェクト型で行うことを推奨し、鈴木は自らが担当する1、2年生用の「プロジェクト英語」や「言語と伝達」をはじめ、「モジュラー英語」、「English Diversity」、「English in Social Context」、「言語コミュニケーション論」、「状況と意味論」等の専門領域の科目においてもプロジェクト型授業を展開しました。

学生がそれぞれの関心事を中心にリサーチを進め、それをグローバル社会に、英語科目では英語で、その他の科目では日本語で発信していました。詳細については『英語教育のグランド・デザイン:慶應義塾大学SFCの実践と展望』(鈴木佑治著、2003年、慶應義塾大学出版会)をご覧ください。

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2000年には千葉商科大学学長、故加藤寛氏(SFC創立者・初代SFC総合政策学部学部長)の要請を受け、新設の同大学政策情報学部にて、初代学部長井関利明氏(二代目SFC総合政策学部長)のもとで、英語顧問としてプロジェクト発信型英語プログラムを導入し、まずまずの成果をあげました。

また、2004年には、北陸大学未 来創造学部長園山春一氏の要請を受け、教育アドバイザーとしてプロジェクト発信型英語プログラムを導入し、同学部准教授安田優氏や非常勤講師として派遣された山中司らが授業を担当しました。英語科目のみならず、園山氏と山中が共同で担当した「世界のことばと人々」でも発信型の授業を行いました。

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その後鈴木は、2007年にSFCにて、2008年に発足する立命館大学生命科学部薬学部の設置委員会の谷口吉弘氏(同学部初代学部長)らの訪問を受け、本プログラムの説明をしたところ、同学部に本プログラムを導入したいとの意向を受けました。

同年11月より立命館大学客員教授として、同プログラムの最新版を練り上げ、2008年3月にSFCを早期定年退職すると同年4月に立命館大学生命科学部・ 薬学部に赴任し、上記のプロジェクト発信型英語プログラム最新版を実装しました。なお、2007年11月に立命館大学理工学研究科のGPプログラムの責任者飴山恵氏(同研究科教授)の要請を受け、短期ではあるが、同GPプログラム「国際力を備えた技術系大学院生の育成」でも本プログラムを実施して一定の成 果をおさめるとともに、課題点を洗い出して本プログラムを改善しました。

2010年には同年設立のスポーツ健康科学部に、さらに2016年には同年設立の総合心理学部に導入され、今日に至ります。

SFCでは本プログラムは基本的には鈴木のクラスを中心に活発に行われていましたが、全体の英語プログラムのほんの一部で、SFCの総合政策学部及び環境情報学部の英語を選択した全ての学生(1学年約450名)に対して行われたものではありませんでした。そのことを大いに反省し、立命館大学の新設の両学部の全学生(1学年約420名)の全員が本プログラムを履修できるようにしました。

また、全英語教員、全学部教員、学部執行部、事務局担当者の間で密なコミュニケーションをはかり、専門英語プロジェクト等は専門分野の教員と英語教員が共同で行うなど、学部内外から高い評価を受けています。

こうしてプロジェクト発信型英語プログラムの完成度は高まり、以下のような図式でプロジェクトとスキル・ワークショップが有機的に相互作用し、その結果、質の高いプロジェクト成果及びTOEIC等のテストスコアの上昇につながっています。

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全レベルのプロジェクトは、主として専任教員と嘱託講師が担当し、授業に関して毎週担当者による綿密な意見交換を行っており、担当者間の意思疎通とコラボレーションを重視しています。教材及び教授法は鈴木を中心に担当者らにより開発したものです。

スキル・ワークショップはインテンシブなドリルをインタラクティブに行い、プロジェクトで必要な英語力を要請するため、それを専門にする外部教育機関を選別し、毎週、英語教員と外部教育機関の幹部との間で、教材・教授法の開発を共同で行い、意思疎通をはかってきました。

また本プログラムに必要とする基礎的な英語力が欠けている学生については、入学前(学内進学者または指定校等の推薦入学者)や入学後にオンライン環境で英語力の底上げをはかる「Brush Up English」を充実させています。

詳細については、『グローバル社会を生きるための英語授業 立命館大学 生命科学部・薬学部・生命科学研究科 プロジェクト発信型英語プログラム Project-based English Program』(鈴木佑治著、2003年)をご参照ください。

本プログラムが依って立つ言語コミュニケーション論関係の研究もさかんに行われています。これらの基礎研究は全て鈴木がSFC時代より立ち上げたプロジェクト発信型英語プログラムの全体像に基づき、基盤研究、基礎研究等を行ってきました。その成果は本プログラムの実践に応用され、反映されています。

また、本プログラムの実践活動を踏まえて、基礎研究が行われ、これらは非常に有機的な相互関係の上に行われています。すなわち「研究は教育であり、教育は研究である」という理念が貫かれています。

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